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相談ファイル:No.15

相談者
小学3年生息子の食事で悩んでいます。最近魚をあまり食べてくれません。やはり少し無理をしてでもたべさせるべきでしょうか?また、朝ご飯はやはりパンよりご飯の方がいいのでしょうか?おやつはどんなものが理想なのでしょうか?
川原先生
野球選手の食事という観点で話をしますので、ここでは「おやつ」ではなくて「補食」と呼びます。
補食は目的によって内容が異なります。
練習や試合の前でしたら主にエネルギー源となりやすいもの、さらには栄養素として吸収の早いものが望まれます。おにぎりあんぱんバナナ100%オレンジジュースといったものがおすすめです。
 また、練習や試合が終わってから移動などで食事までの時間が長く空いてしまう場合にも補食は必要です。この場合にはエネルギーの補給に加えて、練習や試合で受けたダメージから体を回復させるために必要なたんぱく質を補給することが望まれます。牛乳ヨーグルトチーズといった乳製品や持ち運びも便利な魚肉ソーセージといったものがおすすめです。

魚がお嫌いとのことですが、もちろん好き嫌いはないに越したことは有りません。
魚は骨や筋肉を作る材料となるたんぱく質の大切な供給源ですし、カルシウムも他の食品と比較して非常に多く含まれていますので、成長期には特に重要な食品の一つです。また魚に多く含まれる栄養素のひとつにDHA、EPAがあります。DHAは脳の発育には欠かせません。
魚嫌いの方には、小骨を取り除くのが面倒になって嫌いになるという傾向があります。幼いころの私もそうでした。ですので小骨を取り除く必要のない、骨なしの切り身を使用したり、ミンチにしてハンバーグにしたりといったところから始めてはいかがでしょうか。
味付けや、調理方法などバリエーションをいろいろと変えていくことで少しずつ慣れていけると思います。また、魚嫌い克服の意識が高すぎることは逆効果になることもありますので、魚をメインにせず他の肉などがメインの時に副菜にさりげなく入れておくこともおすすめです。

朝食の主食はパンかご飯かとのことですが、ご飯を主食にすることをおすすめしています。
理由は2点。1点目はエネルギー源となる炭水化物の量です。一日の活動を支えるエネルギーの補給というのが朝食の大きな目的の一つですので炭水化物はとても重要な栄養素です。
ご飯茶碗一杯(約150g)には食パン1枚(約60g)に含まれる炭水化物の約2倍以上の量が含まれています。
2点目は水分量。人間は睡眠時に汗などで想像以上に水分を損失しますので朝食はエネルギー源の補給だけでなく水分補給も目的の一つです。水分は『飲み物』だけでなく『食べ物』からの摂取も重要です。ご飯茶碗1杯分に含まれる水分量は食パン1枚に含まれる水分量の約4倍ですので、水分補給にはもってこいです。
これらの理由から朝食はご飯食が非常に適していると考えています。

管理栄養士

川原 啓史氏 Keishi KAWAHARA

筑波大学大学院 人間総合科学研究科 体育学専攻 運動栄養学研究室 修士課程修了。
管理栄養士、筑波大学硬式野球部栄養サポート(2007~2010)。
その他体育会学生を中心に個人サポート。

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