聞きたかったこと、知りたかったことの答えがあるかも!?
これまでメンバーから寄せられた質問・相談に、アドバイザリースタッフがご回答しています。

相談ファイル:No.10

相談者
小学校5年生です。
キャッチボールで捕球の時、「グラブと反対の足を出して捕球する」 というのを中村順司さんや小野寺信介さんは正しい捕球方法として強く推奨されていますが、実際に少年野球・中学野球・大学野球・社会人野球・プロ野球のキャッチボールの映像を見た時グラブを持っている方の足を前に出して捕球する 人々が9割以上います。
どちらが正しいのでしょうか。
川村先生
右投げの選手を例としてご質問にお答えします。
 左足(グラブ側)を前にしたほうが捕球側の腕が動きやすくなります。 しかし、素早く送球体制に入ろうとした場合、ステップが十分に行えないため、いわゆる手投げになりやすいという問題点があります。
 この点、右足を前にしてそのまま左足を踏み出していけば、下半身の うごきと上半身のひねりが加わり、力強い送球ができるようになります。しかし、送球がそれるとグラブを出すタイミングが合わなくなったり、グラブを出せる距離が十分ではなくなるため、捕りにくくなります。いわば、左足が前の状態はセットポジ ションであり、右足前はワインドアップポジションとであり、それらと同じ効果が得られるでしょう。
 また、短い距離を投げるのであれば、左足前のほうがやりやすく、右足前であれば力強い送球ができます。どちらにも、長所と短所があります。
 キャッチボールで力強く投げる場合、さらに捕球から送球への一連の流れを作る場合は右足が前のほうが練習になります。
 一方、まずは捕球をしっかり行い、その後、モーションを作って投げる場合は左足前がやりやすいといえます。

野球コーチング

川村 卓氏 Takashi KAWAMURA

筑波大学大学院 体育研究科 修士課程修了。
筑波大学体育系コーチング学専攻 准教授
硬式野球部監督。

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