用語集 投手編
用語意味
試合数登板した試合数。登板さえすれば、先発・中継ぎ・抑えなど全て数えます。
投球回数投手が投げたイニング数。1アウトを取れば1/3、2アウトで2/3、3アウトで3/3=1と数えます。
先発投手が4回2アウトで降板→投球回数は4回2/3。
先発投手が5回無死で降板→投球回数は5回0/3
先発投手が4回終了で降板→投球回数は4回中継ぎが3回2アウトで登板し、5回1アウトで降板→投球回数は1回2/3
抑えが9回1アウトで登板し、9回を抑えた→投球回数は2/3
防御率その投手が9イニング投げると、その投手責任で相手チームに取られるであろう得点を表した数値
【計算式】防御率=自責点×27÷奪ったアウト数
【計算式】防御率=自責点×9÷投球回数
どちらの計算式でも同じ数値が算出されます。「奪ったアウト数」は、12回1/3イニングを投げた投手ですと37(12*3+1)になります。 投手の能力を測る上で最もポピュラーな数値です。プロ野球では規定投球回(一軍は試合数×1.0、二軍は試合数×0.8)以上の投球回数に達した投手を対象に順位付けしています。
完 投1試合を1人で投げきった回数。3回コールドなら3イニング、延長10回なら10イニングです。
勝 利先発投手が5回以上を投げ、降板した時点で味方のチームがリードしている場合、先発投手が勝利投手となる。天災等により5回終了のコールドゲームである場合は、先発投手が4回以上投げた上でコールド適用時までに同点・逆転を許さなかった場合(リードを保った場合)に勝利投手の権利がある。ただし、投球回が3回までと制限があるオールスターゲームにおいては投球回の規定は考慮されない。救援投手が同点あるいは負けている場面で登板し、降板する前(※)にチームが勝ち越した場合、原則としてその救援投手が勝利投手となる。また、先発投手が5回未満で降板し、その時点で味方のチームがリードしている場合、チームの勝利に最も効果的な投球をしたと公式記録員が判断した救援投手が勝利投手となる。
敗 戦自らが投手を務めている時に相手チームにリードを許し、その後同点あるいは逆転することなくチームが敗戦した場合に敗戦投手となる。ただし登板した時点で塁上に走者があり、その走者がホームを踏み勝ち越しを許した場合は走者を塁上に出した投手が敗戦投手となる。
セーブリードしているチームの救援投手が試合終了までリードを守りきることで付く投手記録
勝 率勝利投手になった割合。
勝率=勝数÷(勝数+負け数)
無失点勝利完封は、試合終了まで相手チームに得点を与えなかった場合に勝利投手となった投手に記録される
無四球試合投手が1試合完投して、四球・死球ともに出さなかった場合に記録される。その試合における勝敗には関係しない。
打者数打撃が完了した打者数。打撃を終えた打者の延べ人数です。以下の場合は打撃が完了していませんので打者数に数えません。
走者の盗塁刺や牽制死によって3アウトになり、打席に入ったまま打撃が終了した場合。
代打を出された場合。
被安打打たれたシングルヒット・ツーベース・スリーベース・ホームランの合計。別称「被安打」。バントヒットや内野安打、エンタイトルツーベースなど含みます。「安打」ですので、打者がエラーや野選によって出塁した場合は含みません。
被本塁打打たれた本塁打数。別称「被本塁打」。ランニングホームランも含みます。
奪三振奪った三振の回数。別称「奪三振」。振り逃げを試みられた場合(成功・失敗を問わず)も三振が記録されます。スリーバント失敗も三振です。
与四球与えたフォアボールの回数。別称「与四球」。敬遠(故意四球)を含みます。
与死球与えたデッドボールの回数。別称「与死球」。「四死球」という項目を用いて、四球・死球・故意四球を1つにまとめる場合(与四死球)もあります。
暴投暴投をした回数。別称「ワイルドピッチ」。投手のミス投球(ワンバウンド、すっぽ抜けなど)が原因で捕手が捕球出来ず、走者が進塁した場合や打者に振り逃げを許した場合に記録されます。打者や走者の出塁進塁が発生しなければ、投手が大暴投をしても「暴投」という記録にはなりません。
ボークボークを宣告された回数
失点その投手が許した走者が得点をした数。その投手が出塁を許した走者(安打や四死球、エラー、妨害など出塁の種類を問わず)が得点した数です。走者の入れ替わりが発生した場合には前任投手の責任が残されます。
投手Aが走者1人を残して降板。次投手Bが本塁打を打たれる。
→投手Aと投手Bに失点が1ずつ。
投手Aが1塁に走者を残して降板。次投手B。次打者はショートゴロで1塁走者2塁封殺。次々打者が本塁打を打つ。
→投手Aと投手Bに失点が1ずつ。
ショートゴロによって走者の入れ替わりが発生しましたが投手Aが塁上に残した「走者1人」が減ったわけではありません。ですから、投手Aに失点が1つきます。
相手チームに点を取られた場合、必ず投手の誰かに失点が記録されます。また、「チームの総失点」と「全投手の総失点」は必ず同じです。
自責点その投手の責任で取られた得点数。その投手に責任があると考えられる相手チームの得点。「自責点の対象となる,ならない」は、野球の記録の中で最もルールが複雑です。以下のようなことを参考にして下さい。
エラーが無ければ3アウトになっていた。→本来なら相手チームの攻撃が終了していたハズですから、その回のこれ以降の全ての失点は自責点の対象になりません。これは自責点を考える上での大原則です。
エラー・捕逸・打撃妨害・走塁妨害によって出塁した走者→その走者が出塁したことに投手に責任がありませんので、それらの走者が得点しても自責点の対象外です。
エラー・捕逸・打撃妨害・走塁妨害によって進塁した走者→その次の打者の打撃によって自責点かどうか決まります。(例)四球で出塁。次打者の時に捕逸で2塁へ。
次打者の本塁打で生還→もし捕逸が無くて1塁にいたままでも本塁打で生還できましたので自責点の対象になります。
次打者の2塁打で生還→もし捕逸が無ければ1塁から2塁打で2つ進んで3塁でストップしたので自責点の対象となりません。2塁打の打球の行方によっては1塁から一気に生還できることもありますが自責点を考える上では「2塁打=2つ進む」と考えます。ボークや暴投によって進塁・出塁した走者→投手に責任がありますので自責点の対象となります。投手の捕球エラーや送球エラーによって出塁や進塁した走者→投手は打者に対して投球しているときは「投手」ですが、打球処理や牽制を行う時は「野手」になります。ですから、投手が捕球エラーや送球エラーを犯した場合は、内野手などのエラーと同じようにその次の打者の打撃によって自責点かどうか決まります。
奪三振率奪三振率とは投手が1試合(9イニング)完投したと仮定した場合の平均奪三振数である。すなわち次の式により求められる。
奪三振率=奪三振数×試合イニング数÷投球イニング数